CONOID CHAIR / コノイドチェア [1959]
Designer:George Nakashima / ジョージ・ナカシマ
[アメリカ/1905-1990]
世界に名の知れた木工家具作家。
【代表作】
「コノイドチェア」「ラウンジアームチェア」など。
Story
1942年、太平洋戦争のため、日系人であるナカシマは家族とともにアイダホにある強制収容所に抑留されてしまう。しかし、そこで日本の技術を知る若い大工と出会い、このときに触れた日本の木工技術が彼のその後の人生に大きな影響を与えた。1943年、知人を頼り、なんとか収容所から出て新しい生活を始める。ペンシルヴェニア州のニューホープから再出発をしたナカシマは家具製作ではなく、農場の手伝いからスタートした。そこから地道に歩を進め、1957年に自身で設計した工房、コノイド・スタジオを建てる。そのときの記念に制作されたのがこの一作。
Features
しゃんと勢いよく伸びた2本の脚。見たものの目に残る強烈なインパクト。この姿勢の良さがいい。座面を後部だけで支えているので、一見不安定に見える。しかし、それは杞憂に過ぎない。日本の伝統技術は私たちの想像を遥かに超えている。この絶妙なバランス感覚と独創的なフォルム、そして力強さが美しい。部屋の空気を引き締めてくれる一作。
Other
正規品は米国ペンシルヴェニア州ニューホープの工房と日本の桜製作所。同製作所は、1948年、香川県高松市に創業。「人と木と美を大切にして、永久に伝わるよいものづくりを、世界のために」を理念に掲げる、日本を代表する木工会社。ジョージ・ナカシマに信頼され、長年パートナーとして、作品作りを共にしてきた。ジョージ・ナカシマのすべての家具の制作ライセンスを持っている。
【机野椅子次郎のココが星5つ】
2本脚のインパクト:★★★★★